世界の果てのビートルズ
久々の新潮クレストです。
ニカエル・ニエミ著 岩本正恵訳
『世界の果てのビートルズ』読了しました。
1960年代、スゥエーデンの北の果てを舞台にした物語。
ノルウェーとの国境付近で、
言語的にも宗教的にも複雑なしがらみのあるパヤラ村。
そんな辺境の村で育ったぼくと友達のニイラは
ある日、アメリカに住むいとこからビートルズのレコードを贈られます。
「ビートルズ」ぼくは書かれている文字をゆっくり読んだ。「ロスクンロール・ミュージッス」
「ロックンロール・ミュージックだよ」ふたりは声をそろえ、にやりと笑ってぼくの発音を直した。
彼らはそのシングル盤をニイラに渡した。
ロックンロールに魅了されながら成長していく2人の青春物語。
なのだけど、音楽の話だけではなくさまざまなエピソードが盛り込まれます。
当時の北極圏での結婚式の様子・食事・サウナについての話など、
北欧の未知なる世界がちりばめられていて
物語をより魅力あるものにしています。
読み終わると、北欧を旅してみたくなる・・そんな一冊です。
そういえば、ふと昔読んだ
芦原すなおさんの『青春デンデケデケデケ』を思い出しました。
(こちらは、ベンチャーズに出会うお話。これも面白いです!)
オリジナル版が出ているみたいですね。