オリガ・モリソヴナの反語法
米原万里さんの『オリガ・モリソヴナの反語法』読了。実は米原さんのことは亡くなってから知りました。
作品読んでみたいな〜と思っていたところ
集英社文庫のナツイチに入っているのを見つけて読んでみました。
まずタイトルがすごいです。
意識してなかったら、手に取るのをためらってしまいそう。
全くどんな内容なのか予想がつかず読み始めましたが、
思いのほか面白くて一気に読んでしまいました!
オリガ・モリソヴナは、60年代にチェコのソビエト学校で舞踊を教えていた教師。
この小説の中で彼女だけは実在の人物だそう。
その他は創作の話・・とはいっても
当時の政治情勢だとか、人々の暮らしだとか
まるでフィクションを読んでいるような精密な描写で
物語を読んでいることを忘れそうになります。
小説はこの作品だけとのことで残念ですね。
もっとこの方の作品を読んでみたかったなぁ・・としみじみ。
巻末では池澤夏樹さんとの対談も掲載されています。
池澤さんがこの作品をドゥ・マゴ文学賞に選出したそう。
こちらの対談もなかなか面白かったです。